子どもを保育園に預けることに抵抗があるご家庭へ

4月というのは、新しい季節とともに、いろんな変化が訪れます。
「そろそろ働こうかな」「社会性が身につくっていうから必要かな」「少し子どもから離れたいかも…」こういう気持ちで、保育園に子どもを預けるご家庭もちらほらと。

こんなとき、
「まだ小さいのにかわいそう」と言われたり、自分が思ったり、
「嫌がる子どもを引き剝がす必要があるのかな」と思ったり、
「自分の時間が欲しいなんて親失格なのかな」と考えたり、
していませんか?

私も、かなり悩みました。(現在、年長と小2の子育て中)
今も、悩んでいます。(しかも3つとも当てはまる…)

なので、現在進行形の私がお伝えできることは、

『めっちゃよくわかる!!』です。

いまは、いろいろな考え方があるから、どれも許されるのです。
だから、正解もないし、どれだけ悩んでもキリがありません。
しかし、そうやって悩んでいること自体が、私はちゃんと『親』なんだと思います。

おそらく結論から言うと、どれも正解なのです。
そもそも、人はみんな違うし、勿論、子どももそれぞれに違います。
だから悩むし、考えるし、ぐるぐるしちゃって、わけがわからなくなって、自分を責めてみたり悪循環に陥ってみたりして・・・でも、そうやっている間に、子どもは成長していく。

結論

『子育て』は、実は、親以外でもできます。(ちょっと反発しちゃいますよね)

でも、『親にしかできないこと』が、あります。

子どもそれぞれが求めることが違うので、一概には言えませんが、ご自身のお子さんをよく見ていてあげてほしいのです。
私の子どもが親に求めるのは、『承認欲求』を満たすこと。

保育園にいったこと
小学校にいったこと
絵を描いたこと
歩けたこと
ゴハンを残さず食べたこと
上手に遊べたこと
ケンカをしなかったこと
宿題をやったこと
お花を摘んできてくれたこと

『<あなたの子どもの親>としてしかできないこと』を是非、短時間でもいいので、できれば毎日やっていってほしいなと、心から願います。

以下は、冒頭に挙げたセリフについて、私なりの見解を書きます。

「そろそろ働こう」→「まだ小さいのにかわいそう」

よくある。
言われた。フルタイムだとなおさらに言われました。(田舎の義両親に)

保育園にいる先生は、小さい子どものことを勉強してきた皆様です。*
自分では気づかない子どものことに、気づいてくれるかもしれません。
知らない子育て方法を教えてくれるかもしれません。
自分にはできない接し方をしてくれるかもしれません。

子どもも、保育園で疲れるでしょう。
でも、お迎えに行って、笑顔でハグや会話をすることで、親子とも幸せ爆発です。

一緒に過ごす時間が問題なのではなく、どう過ごすか、どれだけ濃密な時間を過ごせるかが重要。

保育園の先生方の目には限りがあります。
1対1ではありません。

だから、お迎えのあとは、ぜひ、子どもさんとの1対1の時間を持ってください。
「ママやパパは、私・僕をみている、大事にされている」、子どもがこのように感じてくれれば、大丈夫です。

*保育園の先生が全て正しいわけではないので、おかしいと思ったことはきっちりと伝えましょう!

「早くに社会性を身につけないと」→「引き剥がしてまで必要?」

「早くから保育園いっている子の方が社会性が身につく」
「人見知りなのはママとの時間が長いから」
「未満から預けている方が早くから自分のことをできるようになる」
などなどネット上でよく目にします。
(なんなら、「保育園と幼稚園だと幼稚園児の方が賢い」だのどうだのというのもある…)

私が思うに、「必要じゃない」です。

私の住んでいるところは、かなり田舎で幼稚園もありません。
3歳になれば、仕事をしていなくても保育園に入れてもらえます。
その理由が、「小学校に入学する前に社会性を身に着けるため」と、電話で役場の人に言われました。当時、私は長女を保育園に入れるべく問い合わせたので、そのお返事を聞いて安堵しました。
両親や夫から、「子どもが人見知りなのは、ママと二人の時間が長いからだ」と言われていたせいでもあり、「社会性うんたらかんたら」に惑わせていていたからでもあります。

でも、今考えると、なんでそんなに保育園に入れたかったのだろうと不思議です。

当時は無職で、この田舎に引っ越してきたばかりで土地にも馴染めず、新築の家は段ボールが残っている…子どもと一緒にゆっくり慣れていけばよかったのになあと、今なら思います。

社会性を身につける方法は、保育園や幼稚園だけではありません。

地域の小さい子どもが遊ぶ施設に行く
公園に行く
一緒にお買い物に行く
祖父母のところに行く
自宅で本やテレビを一緒に見ながらお話する

これでも問題ないはずです。
親と一緒に親の日常生活を過ごしていれば、おのずと社会性なるものは見えますし、真似します。

より高度な社会性を保育園に求めているなら別ですが、保育園や小学校低学年程度の社会性は、ものすごく気を付けて教えてあげるようなものではありません。
これを、保育園に行ってないからだと言うのは、子どもの個性を脅かしているにすぎないと思います。

人見知りも個性
片づけが苦手なのも個性
運動が苦手なのも個性
言葉が出ないのも個性
すぐ泣くのも個性
すぐ怒るのも個性
言葉で伝わりづらいのも個性
落ち着くのに時間がかかるのも個性

いろんな個性をもって生まれた子どもを、私達大人が勝手に否定しようとするのは少し待ってほしい。

子どもはこれから自分でいろんなことを吸収して成長していきます。
その吸収スピードも、それぞれ違います。

買ったおもちゃではなく、ゴミをおもちゃにして遊ぶ子どもが多いと思いますが、そういうことです。

なんでも与えれば与えた風になるわけではなく、一人ひとり、その子のスピードで学び、考え、ちゃんと成長していきます。
私たちは、それをドキドキしながら見守り、医学的におかしいと思うときや不安にかられてしかたないときには介入をしてくのがよいかと思っています。

「自分だけの時間が欲しいから保育園に…」→「子どもと離れたいなんて親失格?」

失格ではありません。

声を大にしてもう一度言います。

失格ではありません!

なんなら、必要なときもあります。
親であっても、一人の人間です。

没頭したいことがある
ぼーっとなにもしたくないときもある
誰にも見られてくないときもある
誰の声も聞きたくないときもある
ただただ泣きたいときもある
漫画を読みふけりたいときもある
海外ドラマを夜通し観たいときもある
ヒールを履いてオシャレしてお出かけしたいときもある
ゆっくりお茶やゴハンをしたいときもある

どうか、諦めないでほしい。

私が諦めていたから、なおさら、いまこれで悩んでいる方には伝えたい。

子どもは、親の表情や空気感をよく感じています。
そばにいる、身近な存在である親のことには敏感です。

なので、ぜひ、あなたがあなたでいられるための工夫や時間は確保してほしい。
それが、子どもにとっても、とても大切なことだから。

保育園の先生方は、子育てが大変なことをご存じです。
だから、頼って大丈夫です。
そして、相談しても大丈夫です。(相談相手は選びましょう)

いましかない『いま』を、子どもも親も大切にできる方法を、周りの目を気にすることなく、それぞれのご家庭の形で考えていってほしいなと願っています。